ナルドの香油

あなたは私の隠れ場(詩篇32:7)

イスラエル共和国がどのような根拠で、政治的、軍事的に奪い取って作ったのか①



「Mikuさんは今のイスラエル共和国がどのような根拠で、政治的、軍事的に奪い取って作ったとお考えなのですか?
よろしければ史料をご教示いただきたいです✨」

とコメントを頂いたので、数回に分けて記事にしたいと思います。

根拠を挙げるにあたって、イスラエルの歴史を知る事は大切な事だと思います。
本当に「簡単なもの」で恐縮ですが、私がある牧師から聞いたイスラエル史を一部載せたいと思います。

ナチス迫害で600万人が亡くなった事、ペストが流行った時にユダヤ人が毒を入れたという噂が流れ火あぶりにされたり、中世ではゲットーという場所にユダヤ人は閉じ込められて生活させられたり、十字軍の遠征の時にも敵がいるぞと言ってユダヤ人の村が襲われたり、殺されたりしました。
ローマがキリスト教を国教とした後に、ユダヤ教を敵対視していく、そういう伝統がその頃生まれている。

またローマ教会では、金貸しは卑しい職業としていたので、それはユダヤ人にやらしておけばいいではないかという事で、ユダヤ人が金貸し、質屋、古着屋の職についていた。
「ベニスの証人」という小説はシャイロックという強欲なユダヤ人の金貸しが主人公だか、ユダヤ人=金貸し=強欲な商人という偏見もあった。
ロシアで起こった「ポグロム
という迫害もひどいものだった。

1849年のドレフェス事件(ユダヤ人というだけで冤罪にされた)をきっかけにエミールゾラがこの事件を解決しようとフランスに訴える裁判が起こった。
その取材に来ていたウィーンのジャーナリスト、テオドールヘルツェルが「ユダヤ人はヨーロッパ人に同化してフランスのために忠誠を誓って戦争に出ているのに、なぜユダヤ人というだけで迫害されるのか。それは国がないからなんだ。国を持たないための悲劇だ。」という結論に至り、「ユダヤ国家」という本を書いた。
ユダヤ人が生き残るためにはユダヤ人の国家が必要であると思い、彼はジャーナリストだったので世界中に運動を広げてシオニズム運動の父と呼ばれた。
彼は過労の為、44歳で志半ばに亡くなってしまうが、1949年読了戦争が終わって、最初にユダヤ人がしたのは、ヘルツェルの遺体をエルサレムに運んだ。

また、エリエゼル・ベン・エフーダは当時、死語になっていたヘブル語を1922年に復活させました。1949年イスラエル共和国が出来た時に、世界各地からユダヤ人が戻って来ますが、その言語は様々で、言語統一がなければら立ち行かなかったはずであり、ヘブル語復活は武器となった。

ユダヤ人はシオニズム会議をしている事から、世界を支配する企てがあるという「シオンの長老の議定書」という本がロシアの修道士セルゲイニールズによって書かれた事もユダヤ人迫害が広がる原因になった。

1947年国連でパレスチナユダヤとアラブ、イスラエル(国連の管理下)の3分割にしようという意見が出た。
ナチスによって600万人の方が殺されたのは世界中で非常にショッキングな事で、はじめてユダヤ人に対する同情がヨーロッパ、世界中に起きた。
600万人の犠牲の上に立った同情が無ければ分割案は通らなかった。
(賛成33ヶ国、反対13ヶ国、棄権10ヶ国)

ユダヤ人はディアスポラから解放され、自分達の国を持ったけれど、逆にアラブ人達のディアスポラを作ってしまっている。

以上、本当に簡単なものですが私が知っているイスラエルです。

これに対して、貴重な意見を頂きました。

ホロコーストの600万人という数字は、現実的なものではなく、かなり盛った数字でしょう。色々なプロパガンダが混入されているので、全てをそのまま受け入れることはできないと思います。

ヘルツェルに関しても、彼の日記は以下のような言葉が記されています。現代のイスラエル人はヘルツェルのことを建国の父のように考えていますが、この彼の言葉を知って衝撃を受けて黙ってしまっている映像を何度か見たことがあります。

Theodor Herzl, Founder of modern Zionism in 1897:
“It is essential that the sufferings of Jews. . . become worse. . . this will assist in realization of our plans. . . I have an excellent idea. . . I shall induce anti-semites to liquidate Jewish wealth. . . The anti-semites will assist us thereby in that they will strengthen the persecution and oppression of Jews. The anti-semites shall be our best friends”. -- From Herzl's Diary

 「肝要なのは、ユダヤ人の苦しみがますます深まることである。そうなれば、われわれの計画が実現に近づくことになる。わたしにはすばらしい考えがある。反ユダヤ主義者をそそのかして、ユダヤ人の富を葬り去らせるのだ。反ユダヤ主義者は、ユダヤ人虐待と弾圧を強化することでわれわれの力になってくれる。ゆえに、反ユダヤ主義者はわれわれのいちばんの友であろう」

以上になります。

これらを少し念頭に置いて、次の記事で紹介(転載)する内容を読んで頂けたらと思います。