境界線(バウンダリー)とは何か⑥
【境界線をを用いて守るべきもの 】
境界線というのは、地境の設定でもあります。
この地境の中に、「あなたの宝」を置き、守るのです。
「あなたの価値観」を守るのです。
あなたが高い価値を置き守りたいものとは何ですか?
聖書的真実、祈り、献身、神の栄光・・・。
そうです。
そのために生きて死ぬもの。
そのような「価値観」を境界線で守るのです。
信仰、愛、正直さ、責任・・・そのような価値観を捨てろと言われたら、いいですか、断固として「ノー!」と言うべきです。
子どもにも境界線の設定を教える必要があります。
『子どものための境界線』という本を書きました。子どもに、岩(イエス・キリスト)のような価値観を教える親でありたい、あってほしいと思います。
箴言4章23節には、
「力の限り見張って、あなたの心を見守れ(NIV)」とあります。
支配的な人に心を傷つけさせないで、あなたはあなたの心を守る必要があります。
【境界線を引き、守るものの基本を二つ挙げましょう。」
①「心を守る」
自分の幸せ(気分)に責任があるのは、自分。だから不機嫌な人のご機嫌取りはしてはいけない。その人の幸せ(気分)の責任はその人にあるのです。
②「時間を守る」
聖書は「永遠と比べたら陰のようなもの」と私たちのことを述べています。
人生を浪費するために人に時間を与えてはなりません。
神はあなたの人生に目的を持っておられる。この目的を達成できず終わることにならないためです。
【境界線の問題の判別】
境界線に関して、次のような問題が見受けられます。
マタイ7章にあるように、良い木は良い実を結び、悪い木は悪い実を結ぶのです。
①「臨床的問題」
鬱、ドラッグやアルコール中毒、性的依存症、バニック障害、不安症、摂食障害、コントロールできない怒り等。
多くの場合、これらの根っこに境界線の問題が見られます。しかし、医学的問題も関与する分野ですので、相互関係についてはドクター・オカモトが後で説明します。
②「人間関係の問題」
カリフォルニアで診療していると、「ノー」と言えずにすべてを引き受け、燃え尽きてしまった働き人が数多く訪れます。
素晴らしい賜物を与えられた人々が、境界線を引けず、「ノー」を言えないままでやってきた結果、燃え尽きるのです。
③「秩序の問題」
なぜか物事を最後までやり遂げられない人。浪費癖のある人。また家の中が散らかりっぱなしで、片付けられない人。このような方は、明らかに境界線の問題があるということです。
あらゆることの成功は、いくつかの境界線をきちんと引いていけるかによって量ることができます。
自分に問題点を見出した人は、自分の境界線をしっかりチェックしてみてください。
健全な境界線を引く(持つ)ことによって、皆さんの中に、神、愛、自由、変化を見ることができる、それが私の何よりの希望です。
ジョン・タウンゼント