ナルドの香油

誇る者は、ただ、これを誇れ。悟りを得て、わたしを知っていることを。(エレミヤ9:24)

境界線(バウンダリー)とは何か⑤

境界線の例 
境界線の最も明確な例は「皮膚」です。皮膚はあなたを定義し、あなたを守ります。
隣りに座っている人を見て「あなたは皮膚を持っています」と言うことができますよね。
皮膚があることによって、あなたがどういう外見を持っているのか、それを言葉で言うことができます。
また皮膚は、あなたを守ります。
悪いものを外に止め、良い物を内側に取り入れることができます。
皮膚のない人生って考えられますか?
 
道を歩いていると肝臓が落ちてくる、肺が落ちてくる、それを後ろの人が拾って歩く・・・ということになりますね。
境界線のない人生というのは、まさしくそういう人生なのです。
 
あなたの感情が外に飛び出し、思いが外に飛び出し、そして誰かがそれを掃除して歩く・・・そういう感じなのです。
 
また「言葉」も境界線です。
あなたの心の真実を語るとき、境界線を引いていることになります。
誰かに「あなたの言葉が冷たくて私は傷つきました」と言うとき、あなたは境界線を引いていることになるのです。
 
さらに「距離」と「空間」も境界線です。
私たちは人間関係において、ある程度の距離と空間を置く必要があります。
時にはこう言わなければなりません。
「あなたは私にとって安全な存在ではないので、私はしばらくあなたと距離を保たなければなりません」
境界線は、私たちの人間関係を終わらせるものではなく、それを立てあげるものなのです。 
 
「人々」も境界線となります。
もし誰かがとても弱い状態にあって自分で境界線を保てないとき、誰かがその人に代わって境界線を守ってあげることができます。
例えば教会で問題を起こす人に対しては、長老たちがその人のところに行って
「私たちはあなたを訓練しなければならない」と言う必要があるでしょう。
マタイ18章15節-17節がその原則です。
教会が、弱い人の境界線を守る役割をするわけです。
 
私たちがスモールグループの役割を重視するのはそのためです。
スモールグループとは、弱い状態にある人を助けることができるからです。
ヘンリー・クラウドと私は「スモールグループから始めよう!」(地引網出版)という本を書きました。私たちは、お互いを守るためにお互いを必要とするのです。
 
「時間」も境界線です。
時には、問題を持ってくる人との間に時間をおくことによって、問題の解決につながることがあります。よく、非常に怒りっぽい人が周囲にいて怒り出した場合、
「ああすみません。もう怒らないでください」と、その人が怒らないようになだめてしまうことがあります。
しかし箴言19章19節には「激しく憤る者は罰を受ける。たとい彼を救い出しても、ただ、これを繰り返さなければならない」とあります。
ですから、もし怒っている人がいるならば、こう言わなければなりません。
「わたしはあなたから時間をおかなければなりません。なぜなら、あなたは私を傷つけるからです。もしもう一度、癇癪を起すなら私は妹の家に行きます」
こうすることで相手は、自分の怒りが人を傷つけているという事実を知ることになります。 
このように、良い境界線を築くために用いることができるいくつかの道具があるのです。(つづく)
                         ジョン・タウンゼント